第18回:情報と伝達とは?
必要な情報が正確かつ迅速に伝達されることは、企業の日々の業務を遂行していく上では必須の要素です。昔から、ホウ・レン・ソウ(報告・連絡・相談)は仕事の基本と言われています。ホウ・レン・ソウは正に、適時・適切な情報を伝達することです。
しかしながら、仕事の基本であるこの情報伝達がうまくいっていないことも少なくありません。小さなクレームや不具合の発生をすぐに上司やしかるべき部署に伝達しなかったために、後々大きな問題に発展してしまうといったケースもあります。
トヨタでは、自動車の生産ラインで何らかの不具合が発生した際に、各工程の担当者の判断でラインを停止させ、不具合発生をアンドンと呼ばれる表示灯で他工程の担当者やラインの管理者に伝えます。不具合が発生したら、一旦ライン全体をストップさせ、その場で問題を解決しているのです。不具合を放置したままラインが稼動し続けたら、知らない間に大量の不良品が出荷される恐れがあるからです。もしそんなことになったら、後々リコールなどで多大な損害を被ります。
トヨタの取り組みを内部統制の目的を当てはめて考えれば、「業務の有効性と効率性」を確保し、「資産の保全」を図るために、不具合発生という情報を適切なタイミングで正しく伝達していると言えるでしょう。
別の見方をすれば、完成品になった段階で製品を検査して「不具合発生」という情報を関係者に伝達し、何らかの対策を講じるのと、生産ラインの途中で「不具合発生」という情報を伝達してラインを止めて対策を講じるのでは、後者の情報伝達のタイミングの方が「業務の有効性と効率性」が高く、「資産の保全」につながると判断しているとも考えられます。
内部統制の目的を達成するためにも、適切なタイミングで正しく情報を伝達することが重要なのです。
なお、情報の「伝達」には、企業内部における伝達という意味だけでなく、外部に対する情報開示という意味も含まれています。

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2006年10月22日20時52分
pele bolen
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