2006年06月23日
NEWS COLUMN 〜重要性を増す取締役・監査役の機能〜

会社法の施行や金融商品取引法の成立を受けて、企業統治(コーポレートガバナンス)の強化や経営の透明性に対する要請に拍車がかかっています。

6月14日には、法務省が債権回収会社のセンチュリー債権回収に対して、取締役会と監査役の機能が果たされておらず法令遵守(コンプライアンス)の体制が欠如しているとの理由で、業務停止命令と業務改善命令を出しました。元社長が偽造した株券を使ったり、取締役会の決議を経ずに多額の借入れを行ったりしていたのです。社長自身に法令遵守の意識がなかった上に、社長を監視すべき取締役会や監査役が機能していなかったのです。

日本の一般的な企業では、社長に権力が集中しています。代表取締役を監督するという取締役会の機能や、取締役会の職務を監査するという監査役の機能は充分に働いているとは言い難いのが実状です。

企業統治の強化や経営の透明性や客観性を高めるために、社外取締役を置く企業も増えています。しかし、中には企業側が“飾り”として有名人を招聘している場合や、親会社から子会社に社外取締役が送り込まれている場合もあり、必ずしも客観的な経営の監視役として機能しているとは言えません。

そんな中で、最近、役員報酬を引き上げる企業もあるようです。会社法施行による、役員の責任と権限の強化に伴う措置です。単に引き上げるだけではなく、業績連動型報酬やストックオプションを導入する企業もあります。業績連動型報酬やストックオプションは、経営陣と株主の利害を一致させる効果があり、株主を重視した施策ともいえます。

会社法の施行と金融商品取引法の成立で、取締役や監査役の責任は重くなります。権限と責任に見合う報酬を得る制度は良いのですが、それによって、報酬に見合う権限を発動し、責任を果たし、株主の利益が損なわれないように機能してもらわなければ意味がありません。

 
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